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kin: Illustrator3Dでイラストを描く14

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●表現方法

Illustratorの3Dは回転と押し出ししか使えないので、大したものは作れません。
しかし、構造体の非表示、透明、極座標などを活用すれば、イラスト表現の幅は広げられます。
いろいろな方法で3Dの表現力を高めてみましょう。

まずカラーのルールです。オブジェクトには塗り(線)、マッピング、陰影カラー、ライト(白)を使用できます。




オブジェクトカラーの明度を低くし、陰影の明度を高くして「艶なし」にすると、ライトを影のように扱うこともできます。




光源は複数設定でき、陰影カラーのカスタムとあわせて立体的な表現が可能です。
ただし、光源は白固定、陰影も1色だけなので表現できる幅はかなり狭いです。


・疑似陰影による影表現
陰影は1色なのでブラック以外にしてしまうと、複数のカラーを使用している場合、使用カラーとバッティングすることもあります。そこで、影用のモデルを別に作成して描画モードを変更して重ねます。

影用のオブジェクトはマッピングがあるものは再配色やスウォッチを駆使して全て白にし、陰影をブラックにして真上に重ね描画モードで調整します。

↑この例はオーバーレイを不透明度60%で重ねています

描画モードはCMYKではうまくいきませんが、RGBなら元の色に対応した影がつけられます。ただし、別オブジェクトを重ねるので視点や形状の変更はできません。

同じように風景を映り込ませたオブジェクトを重ねて、見た目環境マップのような使い方もできます。



★透明を上手く使う

・お茶と湯飲み
半透明を使い液体を表現しています、中の台形にマッピングすることで浮かぶ茶柱を表現しています。
また、シンボルに生きたテキストを含めることができるので、外側の文字は打ち替えやフォントの変更が可能です。

↑半透明のマッピングでお茶を表現





・個体差のあるぶどう
実はぶどう以外に使いどころがわからない^^

↑ぶどうの粒1つで1オブジェクト。塗りのカラーが生きているので、微妙な色替えも簡単にできる。また、アピアランスかパネルからまとめて選択可能


3D効果はパラメータが1つでも違うものはまとめて設定できないので、色違いはマッピングでなくオブジェクトカラーで制御するのが望ましいです。

個体が微妙に違うぶどうを再現する場合、オブジェクト本体のカラーで色を替え、半透明のオブジェクトをマッピングし、陰影をぶどうの2次色として使うことで絵柄が単調になりません。



・あんみつ
以前検証したように、オブジェクト自体を半透明にできます。こちらも良い作例を思い付きませんが、あんみつの寒天はかんてぁん(苦しい)に作れます。

↑アートワークは寒天部分のみです。さすがにバラバラに3D化しています。



・瓶
その1で登場、その4で手直ししたけどなんかなーレベルだった瓶ですが、透明を駆使して瓶の厚み、透きとおる液体などをできる限り再現した瓶を作ってみましたが、どうあっても破綻してしまいます。


↑破綻してるー

↑ロゴを外してもまだダメですね

やはりIllustrator3D効果には計算の限界があるようです。これは64bitのCCで開いても変わらずなので演算能力でなくプログラムの問題なのでしょう。うーん残念。






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