このところデジタルアーカイブの動向をいろいろ調べています。
まとめてみます。
[ハードウェアの環境]
・CPUパワーが上がり、マルチコア技術により10億(1GPixel)を超える画素数の画像であっても処理速度が格段に上がった。
・サーバー環境が整い、巨大な画像の保存環境が整ってきた。
[ソフトウェアの環境]
・WindowsOSが64bit対応となり巨大なサイズの画像が扱えるようになった。
・Adobe Photoshop は、現在最新のバージョンで、30万pixel x 30万pixelまで作成できる。
例えば、400ppiの解像度で、19メートルの巻物を扱える。
・Zoomifyなど(古くは Live PictureやFlashpixなど)「タイル構造=ピラミッド構造」の巨大画像保存、表示、方式の普及により、スマホなどでも気軽に巨大画像の拡大縮小、スクロールする環境が整ってきた。
・Flashなど特殊なプラグインを必要としていたAdobeなどの進め方が方向転換され、HTML5(*1)といったオープンソースを基本としたプログラム(Java)に移行しており、どんなブラウザからも、特別な作業無しで見られる環境が整ってきている。
[時代背景]
・2011.3.11の大震災を経験し、歴史的資料のデジタルアーカイブの重要さが再認識された。
・地方創生の意識が、地域資源、地元の宝とは何か、という視点を持たせ始めた。地域に残る貴重な資料を広く納税者に還元する動きが活発化している。
[コンテンツ]
・鹿児島市などを皮切りに 地図情報のオープンソース化が進んでいる。自治体が持つ地理情報を広くオープンソースとして公開し、民間に再利用させようとする動きが活発化している。
・長野県は県立歴史館が保存していた明治時代初期の地図を国土地理院で勤務したOBなどの人材と組み全地図のデジタルアーカイブ事業を終え公開した。(*2)
時代はきているなぁと感じています。
『あたかも 現物を目の前にして ルーペで覗いているかのうような錯覚を覚える デジタルアーカイブデータの公開』 の時代がやってきた。
そう感じています。
(2017.3.28 、一ノ瀬)