ここ最近、InDesignの「アンカー付きオブジェクト」の「カスタム」設定と挙動の関係について、理解があまり行き渡っていないのではないか? と思わせる書き込みを目にする機会が多いように感じます。
そこで、私なりに解説を試みてみることにしました。
※2〜3回に分けて連載することになるでしょう
まず、以下のような作例を準備しました。
オプションの最初の項目の「ノド元を基準」は後回しにして……
次の項目「アンカー付きオブジェクト/基準点」の部分では、アンカー付きオブジェクトそのものの何処を基準として配置するのか? ということを設定します。
- この場合、アンカー付きオブジェクトの右/下を基準とする
次の「アンカー付き位置/基準点」は「X基準(字送り方向)」と連動しており、併せて「Y基準(行送り方向)」を設定することでアンカー付きオブジェクトを配置する位置を指定します(オフセットの設定方法や考え方は他の機能と同様です)。
共に選択肢がいくつか用意されています。
最初に掲げた作例のそれぞれは以下のようになっています。
- アンカー付きオブジェクト/基準点:左/上
- アンカー付き位置 X基準:「テキストフレームの左端」、Y基準:「(仮想)ボディの上」
- アンカー付きオブジェクト/基準点:左/中
- アンカー付き位置 X基準:「テキストフレームの左端」、Y基準:「(仮想)ボディの中央」
- アンカー付きオブジェクト/基準点:左/下
- アンカー付き位置 X基準:「テキストフレームの左端」、Y基準:「(仮想)ボディの下」
つまり、X基準(横組み字送り方向:横方向)はすべて「テキストフレームの左端」、Y基準(横組み行送り方向:縦方向)は「(仮想)ボディベース」の上・中央・下としてあり、それぞれ「アンカー付きオブジェクト/基準点」と同じように設定してあるということで、(見ていただくと判りますが)「アンカー付き位置のX基準とY基準の交点」に「アンカー付きオブジェクトの基準点」が位置しています。
ここで、「アンカー付き位置」Xの基準点を少し変更し、上から(テキストフレームの)左端(ママ)・中央・右端としてみました。
さらに、「アンカー付きオブジェクト/基準点」も上から左/上・中/中・右/下と変更してみました。
- 以降はこの状態からX基準を変更して挙動を観察します
このように、(最初のうちは)それぞれの基準点を同様の位置に(ある程度)合わせるとその挙動が理解し易いでしょうし、その後の数値的なコントロール(計算)もし易いハズです。
この作例の場合、X基準は「テキストフレーム」をベースにしていますから、例えば、現状の(アンカー付きオブジェクトを挿入した段落の)2字分のインデントを「0」としても、
また、「左揃え」から「右揃え」に変更したとしても、「アンカー付きオブジェクト」の位置は動きません。
では、三つ前の状態からX基準をその他の選択肢に変更して挙動を観察してみましょう。
- アンカーマーカー挿入位置を基準に…
- 段組みの場合はマーカーのある段(列)を基準に…
- 現状は「テキストフレーム」基準の例と同じですが、これはテキストフレームの位置/サイズが「マージン/段組」での設定値と一致しているから
試しに、「マージン/段組」からマージン設定を変更してみると……それに応じてアンカー付きオブジェクトの位置も変わるのが確認できます。
- ページマージンを 14mm → 10mmに変更した結果
※「ページマージン」という用語から「余白部分」に配置されるかと勘違いしそうですね。どちらかというと「版面(はんづら)」とした方が適切なように思います。
- これはネーミング通りページ(ドキュメントサイズ)が基準に…
最後に「ページ枠」を例に、最初にスルーした「ノド元を基準」のチェック OFF/ON の違いを例示しておきます。
※例えば、最初のアンカー付きオブジェクトの設定画面で「ノド元を基準」のチェックを ONにすると、設定画面は以下のように変化します。
- それぞれの基準点は見開きページではノド元を中心に左右対称の位置に設定されます
- 「ノド元を基準」の ON/OFF はオブジェクト毎に設定する必要があります
長くなるので、続きは後日……今回は主に「X方向(字送り方向)」について観察しましたが、次回は「Y方向(行送り方向)」に重点をおいて考えてみることにします(ちとややこしいことになるハズです)*1……※完結するまでに(何かの都合で)少し改稿するかも知れませんが、ご容赦ください。
*1:簡単に済ませました…